「てとて」より皆様へのメッセージ

若者の自立を支えたい

「てとて」より皆様へのメッセージ    理事長 大神田恵子                                                                                                      平成28年4月吉日

自立に課題を抱える若者の地域の中の暮らしの場所を作りたい!

「私たちのミッション」

 地域にはあらゆる状況下の子どもと家庭とその生活があります。どのような状況下であろうと、子どもは本来もっている生きる力を、試行錯誤しながら、自らつちかい発揮していくことができる存在です。

 そして、私たちは子どもと若者への、地域の伴走者です。

 ではなぜ、子どもを支援するのでしょう?それは、子どもは地域の元気の源、地域の未来を担う次世代だから。

 では、なぜ、若者を応援するのでしょう?それは、子ども支援を積み重ねてきた結果、家庭基盤の脆い環境下で育ってきた若者が、自分の足で立っていくための基盤が、地域の中にまだ十分用意されていない現実に突き当たったから。

 地域で生活する子どもたちが、若者となり、一人の生活者として暮らしていくには、子どもの自立に向けたトータルな支援と社会資源が必要です。「てとて」は、このような思いを抱き、子ども支援を一歩進め、地域の課題である若者の自立支援に向けて、動きはじめました。

 「出会ってきた子どもたち」 これまで「てとて」が出会ってきた子どもたちは、ともすれば、地域から 排除されがちな子どもたちです。児童虐待やネグレクトの後遺症で、自己肯定感が低く不登校や非行に陥っていることもあります。一人の子どもに寄りそう時、その子どもの本来備えている生きる力や希望を取り戻せるように、その子のやり直しにつき合い、それはそれは長い期間、伴走することになるでしょう。その子の抱える課題により、18歳という児童福祉法の前後で、行政サービスの縦割りの困難にぶつかりながら、様々な行政窓口、担当者と関わることも必要になります。大切なのは、そうした息の長い一歩一歩の寄り添いを、あきらめずに積み重ねていくことです。

 「居場所とは?」 その場にいれば、それだけで本来の自分を取りもどし、こうありたい自分の未来像の獲得に向けて、現実の中で試行錯誤できる場所、自他の権利を侵害することなく豊かなやりとりできる相手のいる場所。そんな場所が「居場所」です。家庭基盤が脆くても、地域の中に、自分はここにいていいんだと心より安心して思える場所があること、そんな居場所がより多くあること、それが地域の豊かにつながります。あらゆる状況下の子どもをたちを支援するということは、すなわち、地域が暮らしやすい豊かな「居場所」になるよう、地域を耕すことではないでしょうか?

 「生きやすい地域に向けて」 私たちは、地域の中にあらゆる状況下の子どもと若者と家庭があることを知っています。それこそが、地域の豊かさの源です。様々な違いを包含できる環境こそが、地域の豊かさを表すと言えるでしょう。雑多であるからこそ、誰もが生きやすい地域。「てとて」は、一人ひとりの若者が、こうありたい人生を獲得し、自分の足で立った生活者となり、生きていくことを目指し、多くの支援者と手を取り合い、子どもと若者の声に耳を傾け、伴走を続けます。 どうぞ、皆様、次世代を育む地域の大人として、「てとて」の活動にご理解をくださいますとともに、様々な応援をくださいますよう、心よりお願い申し上げます。